Release your Love of cooking. よい道具があれば、料理のひと手間はもっと楽しくなる。あらたな扉もひらく。大矢製作所 純銅おろし金 Release your Love of cooking. よい道具があれば、料理のひと手間はもっと楽しくなる。あらたな扉もひらく。大矢製作所 純銅おろし金

時に、大根や薬味を
“おろす”工程は手間だと感じてしまうかもしれません。
しかし、優れたおろし金との出合いが、
その手間を楽しいひと時へと変えてくれるでしょう。
90年以上もの間、手作りにこだわり、料理人からも
一目置かれる純銅おろし金をつくり続ける大矢製作所。
職人・春原(すのはら)さんにその魅力を
教えていただきました。

素材のおいしさを引き立てる、昔ながらの純銅製のおろし金

手にした料理人をたちまち魅了してしまう「大矢製作所」の『純銅おろし金』。一枚のおろし金を10年20年と愛用し、修理を経てさらに長年使い続けるファンも少なくありません。職人さんの匠の技が作り上げる純銅おろし金は、昔ながらの羽子板型。一枚で粗目・細目の両面使用が可能です。表(粗目)は大根、りんごなど。裏(細目)はわさび、ゆず、にんにく、山芋などをおろすのに最適です。“おろし金なんてどれも同じでしょう?”と思われるかもしれませんが、こちらのおろし金は力を入れなくてもおろすことができ、しかも、素材の持ち味を存分に引き出してくれるのです。大根をおろせば、食材と水分が分離することなく、細かくて口当たりの良い、ふわっと軽い食感の大根おろしが簡単に完成。べちゃっとした大根おろしとは全く違う、一品料理としても堪能できる仕上がりです。

まるで淡雪のような大根おろし。おいしさの秘訣は、鋭い刃にあり。

美味しくおろせる秘密は、職人さんがひと目ひと目丁寧に立てる、その刃の鋭さにあります。金づちと鏨(たがね)で銅板を“カ、カン...カ、カン”とリズミカルに打つたびにスッと鋭い刃が立ち上がる様は、ずっと眺めていたいほど。「おろし金は刃が命なんです。サンギさんの芸能人は歯が命、と通じるかもしれませんね(笑)。」と話してくれたのは、春原澄人さん。この道 20 年を超えるベテランです。「純銅おろし金でおろした大根おろしは“まるで淡雪のよう”とおっしゃってくださる料理人やお客様が多くて、ありがたい限りです。私たちが作るおろし金は、潰しておろすのではなく、食材を鋭い刃で細かく切りおろしています。繊維を壊さずに、一粒ひとつぶ水分を逃さず小さく切っているので、淡雪のような食感の大根おろしになるんです。」

手作りならではの絶妙な“不ぞろい”が解放する、ひと手間の楽しみ

「刃は、ひと目ひと目、目視で確認しながら立てているので、並ぶ間隔は少し不ぞろいに。高さも微妙に異なります。適度に不ぞろいに並ぶことで、食材にあたる刃の位置が全部バラバラになり、結果、軽い力でスムーズにおろせるんです。」なるほど、どおりでおろす途中に大根の向きを変えることなく、スピーディにおろせるはずです。職人さんの熟練した技が生み出す、切れ味の良いおろし金は“食材をおろす作業は面倒で、好きになれない重労働...”という悩みから解放し、“おろすって楽しいかも!”という気持ちへと変えてくれそうです。さらには、新たな料理に挑戦してみたい!という気持ちまで呼び起こしてくれるかもしれません。

使う人の発想力を掻き立て、そして喜びの声が作り手の力になる。

「ごぼうをおろして味噌汁に入れたらコクがでて美味しい、というお声をお客様からいただきまして。実際に試してみたら、とてもおいしい!京都のある有名料亭のご主人は、あえて薬味の面で大根をおろしているそうです。大根を細めに切ってゆっくりゆっくりおろすと、繊細な大根おろしになるんですよ。私もショウガをおろすとき、薬味の面ではなく、表の粗い面でおろしています。表裏、両面で食感の違いを楽しめるので、ぜひ自由な発想で楽しんでいただきたいですね。」
「道具は手に取って使う方のもの。使う方にとって具合が良ければ、それがベストだと私たちは考えています。自分たちが予想もしていなかった使い方を楽しんでいただいて“こんな風にしたらおいしかったよ”、そんなお声をいただけると嬉しくなります。」

ずっと使える道具だからこそ、数十年先のニーズに応える準備を。

大矢製作所は昭和 3 年創業。もうすぐ 100 周年を迎える歴史ある工房です。銅を材料に鍋などの調理道具を製造していましたが、おろし金職人が徐々に減っていく中、多くの要望を受け、1950 年代からおろし金に集約しはじめました。「料理人にとって、道具がなくなるのは死活問題ですから。私たちのおろし金は何十年も使える道具なので、“目立て直し”という修理も大切にしています。刃が摩耗したおろし金は、一度、古い刃を削り落として平らにしてから、古い刃の痕跡をよけて新しい刃を立てていきます。新品を作るよりも手間はかかりますが、愛着を持って使い続けてくださるのは本当にありがたいこと。目立て直しはずっと続けていきたいですね。」
「実はおろし金を作るための道具を作る職人さんも減ってきていて。鏨、金づち、やすり。どれもなくては作れません。これは現社長の言葉ですが“10 年後、20 年後、お客様が修理してほしいと思ったときに、いつでも修理できるように私たちは準備しておかないといけない”と。品質の向上を目指すのはもちろんですが、買ってくださった方のおろし金を数十年後に修理できるようにしておきたい。先々のニーズも見越して、必要な道具はそろえていきたいと考え、準備しています。」今も昔も、おろし金を使う人のことを最優先に大切に考えて。そんな想いが伝わってきます。

ひと目ひと目、想いを込めながら
丁寧に目を立て続けている
大矢製作所のおろし金は、
まさに一生モノの相棒です。
料理のひと手間を
ぐっと楽しくしてくれる素敵な相棒を手にすれば、
あらたな料理の扉もひらくかもしれません。
ハップアールもずっと、みなさまの素肌に寄り添い、
ありのままの自分を解放する
サポートができたら幸せです。

PROFILE

大矢製作所 春原 澄人さん

学生時代に興味本位で参加した、職人の仕事が体験できるイベントで大矢製作所の二代目社長と出会い「やってみないか?」と誘われ、この道へ。以来「おろし金は刃物」をポリシーに、24年にわたっておろし金を作り続けている。

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